Template Toolkit 社内勉強会のレポート

あちこち間違ってるという指摘を受けたのであちこち直しました><

にぽたんさんによる、Template Toolkit(TT)の社内勉強会がありました。 という訳でOpen & Share

アジェンダ

  • 変数展開について
    • オブジェクトからの呼び出し
  • 意外と知られてない事
  • 質問への回答

変数展開について

TTはPerlなので、Perlに準拠する。
Perlは$とか@(シギル)で変数の型がわかるけど、TTにはそういうのがない。 しかし、型自体は持っている。

実際は複雑で、スカラーのなかに配列とかなんか色々あるらしい。

スカラー

実は業務ではあんまり使われない。 単一の値しか持たない文字列。 または数値。

配列

一つの変数の中に複数の値を持つ値
ちなみにコード中に登場する "=" と "in" に違いはない。 全く同じ動作をする。
ちなみにFOREACH中に登場する "=" と "in" に違いはない。 全く同じ動作をする。

ハッシュ

keyとvalueのペアの組み合わせを持つ変数。 順番という概念がない。

オブジェクト

実際の業務では最も使う事が多い。
Perlソースコードでセットされる。
Perlのオブジェクトは、多くは高機能なハッシュ。 ハッシュに色んな機能を授けたものをオブジェクトと呼んでたり。 まあでも、必ずハッシュってわけじゃない。 ハッシュ的な使い方ができる別のもの、みたいな。

メソッド
[% IF article.is(hogehoge) %] ←こんな風に引数がある場合は確実にオブジェクト

一見するとハッシュぽいけど、実はDBからデータを引いてくるオブジェクト(メソッド)もある

[% article.id %] ←実はDBから引いてる
[% article.owner.nickname %] ←ここだけ見ても、メソッドなのかハッシュなのかは分からない
オブジェクトからの呼び出し

ハッシュ要素を持つオブジェクトは、同名のkey展開もメソッド呼び出しもできる場合がある。
例えば[% foo.bar %]で、bar が値とメソッドの両方で使われている場合(名前の重複)、メソッドが優先される。
意図的にハッシュを優先するには、item()メソッドを使う。

[% foo.bar #method %]
[% foo.item('bar') #hash %]
[% foo.item(3) #array %] ←配列形式でも呼び出せる

違う書き方にfoo.$num とかもあるけど、きもかったらitem()で。
あと、PGが設計ミスをして item っていうメソッドを定義しちゃってたら打つ手が無い。

意外と知られてない事

テンプレートを構成する要素

  • Directive
  • VMethod
  • Filter
Directive

大文字で書いてるやつ。 命令。

[% INCLUDES %]
[% IF hogehoge %]

ちなみにアパッチとかの命令も大文字。これもDirective.
TTは変数名を大文字にするとDirectiveと解釈する事があるので注意。

VMethod

Vはバーチャルの意味。 変数の後からドットで繋がれているメソッド。

[% IF array.size > 0 %]
[% hoge.item() %]
[% IF foo.match('-') %]

配列とかスカラーに必ず使えるメソッドをVMethodという

Filter

文字列に対してのフィルタリングを行う。 文字列の後からパイプで繋ぐ。
結構簡単に作れるので、案件ごとに作ってる物が存在する。
TT標準のフィルターもある。

[% hoge | html %]
[% hoge.truncate(10) %]

など。
uriフィルタはquery stringに変換してくれて便利。 だけど、TTのバージョンが2.16以降じゃないと使えない。

Directiveの紹介


DEFAULT
このDirectiveが登場した時点で、その変数の値が0または未定義だった場合に適用される

[% DEFAULT foo = '123' %]
[% foo %]

変数fooの中身が0かそもそも未定義だったら、fooに文字列123が代入されてそれを出力する。


UNLESS
IFの逆。ややこしいので、最初はUNLESSは無視して考えると良い。 最後に反転する。
UNLESSのorは絶対に通る。間違ってやっちゃわないように注意。


SWITCH / CASE
条件分岐が複雑な場合に使う。 ただしイコール判定しかできない。

[% SWITCH 'foo' %]
[% CASE foo %] ←fooなら
 hoge
[% CASE ['fooo', 'foooo'] %] ←foooかfoooo
 hogehoge
[% CASE %] ←どれにも適合しなければ
 orz
[% END %]

ちなみにIF ELSEとの使い分けは、書く人の好みだったり。


META

[% META
  title = 'foo'
  text = 'hoge'
 %]

みたいに定義すると、そのテンプレート内で使える。 使う際はtemplate変数で使う。

[% template.title %]

わざわざMETAとtemplate変数を使う理由
絶対に汚染されない変数だから。 予約されている。
予約されているのは他にもある。

  • template
  • compornent
  • loop
  • error
  • content

あと、Ver,2.19以前は tags が使えないバグがある。


loop
FOREACHとかWHILEの中で自動で設定される変数。 VMethod.

[% loop.last %]
[% loop.size %]
[% loop.count %]

など。


PROCESS
変数のスコープがグローバル。 全ての変数の値が上書きされる。
つまり、インクルードされるファイル側の変数がhtmlファイル側でも使える。


INCLUDE
変数のスコープがレキシカル。 参照はできるが、上書きはしない。
つまり、インクルードされるファイルの変数はhtmlファイル側では使えない
こっちのがまあ安全。


INSERT
そのまんま出す。 速度は一番速い。
TTの構文を解釈しない。

また、PROCESSやINCLUDEは、BLOCKの実行をする場合にも使う



Q&Aコーナー

Q viewの、とあるテンプレで使える変数を知るには、MとかC側のファイルを見るしかないですか?

A Yes.

Q 処理が重くなるテンプレート側の書き方ってありますか?

A 基本的にはシステム側のが影響が大きいけど、DBを引いてくるメソッドを何度も書くとロスはでる。 キャッシュ化すると良い。

Q テンプレートをさわる人に知っておいてほしいルールとかありますか?

A ユーザが入力できる内容を出力する変数にはhtmlフィルタを付ける事。 セキュリティホールになるので。